ここでは,国土地理院発行の地形図,市販の登山ガイドブック,地方公共団体設置の山頂の指導標について,疑問とそれらについての考察をしてみた。

1;大倉山山頂位置について
地形図とガイドブックでは
●下図の赤丸で囲んだ1,792mと1,831mの間に大倉山の記載がある。
●指導標はA点の1,885mの山頂に設置されている。

「大倉山への考察」
大倉山が1,792m・1,831m・1,885mを含めての総称であることも考えられるが,地形図とガイドブックを頼りに山頂を目指すと若干戸惑うことになる。


この地形図は国土地理院発行の地形図を参考にした。

2;三倉山と三倉山本峰について(上記地形図参照)
●地形図では
B点の1,854mに三角点の記載があり,C点の1,888m付近に三倉山と記されている。
●ガイドブックでは
B点に三倉山,C点に三倉山本峰と記されている。
参考コースタイムは大倉山〜三倉山は35分,三倉山〜三倉山本峰は10分でヤブは刈り払いされているとなっている。
●指導標では
山頂に設置されている指導標には,三倉山1,854mと表示されている

「三倉山と三倉山本峰への考察」
上の●印を参考に現地を歩いてみると,以下の疑問点が生じる。
◎A点の1885m指導標がある大倉山山頂から三倉山1,854mの指導標がある山頂までは,35分では行けない。
◎三倉山の指導標がある山頂から,その先のヤブが刈り払いされた道を10分くらい進むと,一の倉の看板が地面に置いてあった。
ここでは高度計が1,870mを表示した。
なお,この付近での1,870m峰は地形図ではD点となる。
このD点から三倉山方向を見ると

手前が指導標のある山で,奥の山が高度計で1,854mの山である。この写真ではわからないが,1,854m峰には右から尾根が連なってきている。
◎3個の高度計で参考までに高度測定してみると,A点では1,885mの記載に対し1,890m,三倉山山頂1,854mの指導標が設置されている地点では1,890mと測定された。

以上のことから考察すると,
●1,854mの指導標は三倉山本峰1,888mに設置されていると思われる。
●高度計で1,854m山頂(B点)には,文字が消えてしまった看板が地面に置いてあった。
残念ながら三角点を確認しなかったが,西側から尾根がきていることからここが三角点であろう。
ここまではA点の大倉山指導標から25分くらいで到着した。
また,三倉山三角点から三倉山本峰までは10分では行けない。20分位かかる。

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